これからのパワハラ研修|ウィンベル式無敵の労務管理Vol.63

これからのパワハラ研修

ウィンベルの山口です。
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金曜日の今日は、「ウィンベル式無敵の労務管理」を配信します。
さて、本題です。
本日は、パワハラ研修についてお話したいと思います。
一般的なパワハラ研修は、「●●はダメ」とパワハラに該当する行為を列挙して説明するものかと思います。
もちろん、このような研修も有効だとは思います。
しかし、実は世の中で発生しているパワハラの多くは、「無自覚」で行われています。
では、なぜ「無自覚」パワハラが発生するのでしょうか?
それは、最初はただの指導教育だったからです。
会社のため、部下の成長のためという想いから部下に対して指導教育を行う。
これが、徐々にエスカレートしてパワハラに発展していくのです。
本人は、「会社のため、部下の成長のため」という想いでやっていますので、それがパワハラになっていることが自覚できず、無自覚パワハラが発生しているわけです。
そうすると、無自覚パワハラを防止するためには、一般的なパワハラ研修はあまり効果がないということがわかると思います。
むしろ、指導教育の先にパワハラがあるということを理解してもらうような研修が必要になります。
そして、明らかにパワハラに該当するような「重大なパワハラ」を起こさないようにするのではなく、パワハラの一歩手前にある「不適切な指導教育」をなくしていくことにフォーカスする研修が最も有効になります。

そのためには、やはり不適切な指導教育とはどのようなものなのかをむしろ伝えるべきということになります。
また、日頃の自分の行動を振り返ってもらうために、チェックテスト、グループワークやロールプレイングを行い、自分の普段の行動に問題ないかを確認する機会を設けるとよいでしょう。
私のパワハラ研修では、積み木を使ったワークや上司役と部下役をそれぞれ演じてもらうロープレなどを取り入れています。
ところで、最近部下がなんでもかんでもパワハラだと主張するという問題があります。
これにより上司が萎縮してしまい、適切な指導教育すらできないという問題が発生しています。
これは、部下側がパワハラというものを正確に理解していないために起こるものです。
ですから、パワハラ研修というと管理職メインで行われることが多いですが、部下にも受講させ、パワハラに対する正確な理解を促すことも必要だと思います。
本日は以上です。
それでは、よい一日を。
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