円満な有給取得に向けて(その③)|ウィンベル式無敵の労務管理Vol.44

円満な有給取得に向けて
-その③-

ウィンベルの山口です。
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金曜日の今日は、「ウィンベル式無敵の労務管理」を配信します。
さて、本題です。
本日も有給に関連する問題についてお話したいと思います。
最近は、勤怠管理システム等が非常に使いやすくなったので、問題自体は少なくなっていますが、それでもよく相談を受けるものが、「有給あと何日問題」です。
システムで管理せずに経営者等がアナログで管理している場合によく起きる問題です。
従業員は「あと11日」、経営者は「あと10日」、顧問の社労士に確認すると「あと12日」と、三者三様の有給残日数になっているなんてことはよくあります。
このようなトラブルを避けるための一つの方法として、有給の消化順序を工夫するという方法がありますので、この点を今日は紹介したいと思います。
皆さん、有給を使った場合、その有給はどの有給を使ったことになると思いますか?
何言ってるのかわかりませんよね。
では、次のような事例を考えてみます。

入社から1年半後:赤の有給が11日付与
その後、5日間有給を取得した場合、この5日の有給は緑と赤、どっちの有給から消化するのかという問題です。
いや、古い方の緑からでしょ?と思うかも知れません。
私も弁護士になる前のサラリーマン時代、そう思っていました。
しかし、実は、就業規則等で定めれば新しい赤の有給から消化させることができるんです。
そうすると、入社から2年半後の有給の残日数は、次のとおりになります。

この事例は入社から2年半のみを紹介しているので理解しやすいかと思いますが、これが入社から7年半後とかになると、古い方から消化する方法の場合、ずっと前に遡って何日消化したかを確認しなければ今の有給の残日数が確認できないのです。
一方、新しい方から消化するという方法を取った場合は、
+
【1年前に付与した有給の日数 - 今年取得した有給の日数】
=
有給の残日数
とすぐに算出できます。
ようは管理がめちゃくちゃ簡単になります。
このような工夫をすることで、有給の問題を減らすこともできますので、ぜひ参考にしていただければと思います。
本日は以上です。
それでは、よい一日を。
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