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就業規則には「お試し勤務制度」を入れよう|ウィンベル式無敵の労務管理マガジンVol.03

ウィンベル式無敵の労務管理|Vol.03

みなさん、こんにちは。弁護士の山口です。

前回、休職制度の基本をお伝えしました。今回は、そもそもの


うつを発症した従業員が休職しているのですが、何度も復帰と休職を繰り返しており、困っている。

採用の問題もあるので、辞めるなら辞める、復帰するなら復帰するではっきりしてもらいたいんですが、どうしたらいいでしょうか?


という質問に対する回答となる部分で、ぜひ導入していただきたい「お試し勤務制度」について話をしたいと思います。

特に、ご質問のようなメンタルヘルスの問題を抱えた従業員への対応として、非常に有効ですので、ぜひ就業規則への規定例も含めて、参考にしていただければと思います。

■基本的に配慮は不要

まず、その前提として、復職を認める場合、時短勤務を認めたり負荷の小さい業務への配置転換を行ったりすることがあると思いますが、基本的にはそのような配慮を会社側がする必要はないということを知っておいてください。

復職可否の判断は、休職前の業務に従事できる状態まで回復したか否かです(もちろん、その従業員に会社に残ってもらいたいということで、そのような対応をすることは問題ありません。)。

この判断をする上で使える制度が「お試し勤務制度」です。

私がオススメするお試し勤務制度はいくつか特徴があります。

1.必ずフルタイム勤務で実施しましょう

一つ目は、必ずフルタイム勤務で実施することです。

よくお試しだからと言って、通常の労働時間より短い時間で実施する会社もありますが、これでは、本当に従業員が休職前の業務に堪えられるか否かの判断はできません。

お試しとはいえ、必ずフルタイムで実施してください。

なお、従業員側から「時短勤務であれば復帰可能」という医師の診断書が提出され、それを鵜呑みにして時短勤務での復帰を認める会社もありますが、私はオススメしません。

あくまでもフルタイム勤務に堪えられるか否かで判断しましょう。

2.必ず出勤させましょう

二つ目は、必ず出勤させることです。

近年リモート勤務も常識化していますが、お試し勤務制度ではリモート勤務は認めないでください(そもそもの雇い入れ条件がリモート勤務である場合は、この限りではありません。)。

というのも、仕事をする際の負担には、業務自体の負担に加え、通勤の負担など様々な負担があります。

たとえば、皆さんも満員電車で通勤するのがストレスに感じることもありますよね。

復職するにあたっては、復職時と同じ条件で判断しなければ正確な判断ができませんので、必ず出勤をさせるようにしましょう。

3.給与はきちんと支払いましょう

三つ目は、当然ですが、給与は支払いましょう。

ただし、この場合、給与については、別途従業員と合意することもできますので、最低賃金以上の金額の時給制で合意するのがよいでしょう。

4.業務量・質は少し軽めに

四つ目は、お試し勤務中に任せる業務については、復職時に想定される業務よりも質と量ともに若干軽くしましょう。

この点、明確な基準がなく、従業員ごとの個別的な判断にはなりますが、あと数か月すれば休職前と同等の勤務ができるであろうと判断できる程度の業務を任せましょう。

5.報告書を毎日提出させましょう

五つ目は、お試し勤務中には毎日報告書の提出を義務付け状況を確認しましょう。

従業員が具体的に行った業務の内容に加え、従業員本人が、お試し勤務中の業務をどのように感じているのか、数か月後になれば問題なく業務に従事できそうかなど感想等も報告してもらうのがいいでしょう。

以上のポイントを押さえた「お試し勤務制度」を就業規則に入れておくことで、会社側は従業員が復職可能か否かを適切に判断することができます。

■お試し勤務制度最大のメリット

また、さらに大きなメリットとしては、私の経験上にはなりますが、このお試し勤務を実施することを伝えたり、実際にお試し勤務を行ったりすると、多くの従業員はどこかのタイミングで「やはり、辞めます。」とその態度を明確に表示してくれます(もちろん、従業員によっては、「できそうなので、来月から復帰します。」という方もいます。)。

経営者としての悩みは、休職と復職を繰り返されたり、復職するのかがわからないまま時間だけが過ぎ次の採用活動をするにできないという点だと思います。

この点、お試し勤務制度を活用すれば、従業員自らが自分の処遇に対して態度を明示してくれますので、経営者としてはその先の経営判断も迅速に行うことができます。

そのためにも、ぜひ就業規則には、「お試し勤務制度」(テスト勤務、トライアル出社等、ネーミングはなんでもいいです。)を入れておきましょう。

具体的な規定例は以下を参考にしてください。


(お試し勤務)

第●条 第●条●項●号の休職事由により休職中の従業員が、その休職期間満了前までに休職事由が消滅するとして、会社に対して、復職の申し出をした場合、会社は、当該従業員の休職事由が消滅したか否かを判断するために、当該従業が実際に就労した場合の勤務状況等を確認する必要があると判断したときには、当該従業員に対し、お試し勤務を命ずることができる。

2 お試し勤務における始業・終業時間、具体的な業務内容、お試し勤務中の給与等その他の勤務条件は、従業員毎に会社が個別に定める。

※この規定に基づき、運用面では上記5つのポイントを反映した条件にしましょう。

3 お試し勤務の期間は、勤続年数に算入しない。

4 会社は、お試し勤務の状況により、必要がある場合には、当該従業員の休職期間を延長することができる。



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