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休職制度構築のポイント|ウィンベル式無敵の労務管理マガジンVol.02

ウィンベル式無敵の労務管理|Vol.02

みなさん、こんにちは。弁護士の山口です。

私は普段、経営コンサルティングの仕事もしているのですが、その中でとある歯科医院のクライアントから次のようなご質問をいただきました。


うつを発症した従業員が休職しているのですが、何度も復帰と休職を繰り返しており、困っている。

採用の問題もあるので、辞めるなら辞める、復帰するなら復帰するではっきりしてもらいたいんですが、どうしたらいいでしょうか?


■休職制度とは

そもそも、休職制度は、私傷病などの従業員側の事情によって、長期間にわたり業務に従事できない場合に、その従業員との雇用関係を維持したまま一定期間就労義務を免除する制度です。

この制度は、相対的必要記載事項になりますので、休職制度を設けるか否かは会社の自由となります。

本来、従業員側が業務に従事できない場合、労務の提供を怠っていることになりますので、雇用契約上の債務不履行に該当します。

そこで、多くの会社の就業規則には、解雇事由として規定されています。

しかし、債務不履行を理由に解雇してしまうと、復帰の可能性があったのではないかなど、その解雇が相当なものであったのかが争われトラブルに発展します。

そこで、休職制度を設け、従業員に対しては解雇までの猶予を与えつつ、会社としては、一定期間従業員の様子を見て、それでも復帰が難しかったので解雇したという正当な理由を作るための制度として活用します。

近年、メンタルヘルスの問題を抱える従業員が増えていますので、この休職制度を設けるメリットは会社側にはあると思います。

一方で、休職制度を設けた場合、冒頭の質問のような問題が生じるので、休職制度はうまく構築する必要があります。

前置きが長くなりましたが、今回は、ご質問のような経営者のお困りごとにうまく対処するための休職制度の構築についてお話したいと思います。

■休職制度構築のポイント

ポイントは、「お試し勤務制度」を入れておくことです。

私の経験上、この制度を導入し、運用する事で、繰り返し復帰と休職を繰り返す従業員への対応がスムーズに行きます。

少し長くなりますので、2回に分けてお話したいと思います。

今回は、そもそもの休職制度の構築のポイントについてお話します。

なお、以下では私傷病による休職のみを扱います。

1.休職制度が適用される従業員の要件を明確に定めましょう

入社からわずかしか経過していない者や試用期間中の者については、自然退職にすべきでしょう。

そこで、休職に関する就業規則には下記のように適用される従業員を明確にしておきましょう。

また、休職制度が適用されない従業員については、自然退職にする旨も規定しましょう。


会社は、従業員が次項のいずれかの事由(以下、「休職事由」という。)に該当する場合、当該従業員に対し、休職を命ずることができる。
ただし、次の従業員についてはこの限りではない。
(1)試用期間中の者
(2)勤続年数が1年未満の者
(3)パートタイマー等の非正規雇用の者


また、この規定に関連しての注意点ですが、「休職を命じることができる。」と規定することをオススメします。

たまに、「休職事由に該当した場合、休職とする。」という規定があります。

この規定の場合、休職事由を満たした場合、自動で休職となりますので、会社側からの命令が必要なく、いちいち命令の発令が不要なのでいいのではないか?と考えられる方もいらっしゃるようです。

しかし、休職事由を満たし、明らかに休職期間中に治癒の見込みがないような従業員についても自動的に休職となってしまうので、休職制度の目的に適わない従業員にまで休職を認めなければならないことになります。

そのため、休職命令の発令というひと手間は必要ですが、「命ずることができる。」という形をオススメします。

2.私傷病で休職命令を出すための要件も明確にしましょう

この時、厚生労働省のモデル就業規則のように「業務外の傷病による欠勤が●か月を超え」と定めてしまうと、出勤と欠勤を繰り返している従業員や私傷病で遅刻・早退を繰り返す従業員へ対応ができなくなってしまいますので、そのような場合に備え、次のような定めをオススメします。

業務外の傷病により、所定労働時間の全部又は一部について勤務できない日が、連続して●週間又は過去●か月の間で所定労働時間の全部又は一部について勤務できない日の通算が●日を超えるとき


その他、休職期間の定めはもちろんですが、休職期間中の取り扱いについても明確に定めておきましょう。

休職期間は勤続年数に含まれないことと無給である旨の規定があれば十分かと思います。

また、休職期間が満了時に休職事由が消滅したことが証明できない場合に自然退職となる旨と復職の規定も置いておきましょう。

以上の点に注意し、休職制度の骨格を作り上げましょう。

次回、休職制度の本丸である、復職の可否を判断するための「お試し勤務制度」についてお伝えしたいと思います。


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